コラム

マンションでも間取り変更は可能?覚えておきたいポイントとは

最近のマンションの間取りは、昔とずいぶん変わってきています。昔は和室を組み合わせた間取りで、「茶の間」で座布団に座って家族団らん、というスタイルが中心でしたが、最近は、フローリングのLDKがベースの洋室で、椅子に座る生活スタイルが中心になっています。
リビングが和室タイプの中古マンションの間取りを変更し、フローリングタイプのLDKにすることはできるのでしょうか?

マンションの間取りは変えられる

マンションは基本的に鉄筋コンクリートなどで構造を支え、室内の専有部分は、別の工事が行われることがほとんどです。そのため、内装に限ればたいていあとから変更ができるようになっています。
部屋の間取りすべてを変更するほどの大がかりな工事でも、構造上問題がなければ十分可能です。専有部分の部屋を仕切っている壁は、コンクリートの構造部分と一体化していないため、間取り変更をしても影響がない場合がほとんどです。

たとえば、壁を撤去して2部屋をつなげ、ひとつの広い部屋に間取り変更したり、逆に間仕切り壁を新たに作り、新しく部屋を設けたりすることもできます。また、自由に開閉できる引き戸を設置し、状況に合わせて部屋をひとつにしたり複数にしたりということも可能です。

間取りを変える場合の注意点

間取りを変える場合、注意点がいくつかあります。

ひとつは、壁を撤去して2部屋をひとつにする場合、壁だけでなくふたつの部屋の床をつなげる工事も発生する点です。
たとえば和室と洋室をつなげる場合は、和室側の畳敷きをフローリングに変更し、全体を一体化させる工事が必要となります。その場合、シーリングの変更も必要です。洋室同士でも、それぞれの部屋の壁の種類、壁の色などが違った場合、両方の部屋を同じトーンにしなくてはいけません。

また、間仕切り壁を設置して新しい部屋を作るときも、床や天井の工事が発生します。その他、たとえばキッチンの位置を変えるときは、配管工事や、場合によっては電気配線の増設もしなければなりません。そのため、想定外の費用が発生することもあります。

間取りが自由に変更できない場合もある

ここまでご説明して、わりと簡単に間取り変更ができるかもしれない、と思われた方も多いのではないでしょうか。しかし、希望どおりの変更ができない場合もあるので注意が必要です。

間取り変更が難しいケースとして、マンションの構造自体によるものがあります。鉄骨やコンクリート壁の位置により、間取り変更に制限が出てくることがあるのです。

また、注意しなければならないのが、マンションの管理規約です。規約に最初から間取り変更ができないと記載されていることもあります。また壁の追加はできても解体は不可、配管の変更を伴う改造はできない、と決められていることもあります。そのため、間取り変更前に、構造と管理規約の確認を必ずしておかなければなりません。

柔軟なリフォームができるマンションなら、家族の成長やライフスタイルに合わせて、間取り変更によって快適な生活を送ることができるでしょう。ただし構造や規約により希望が通らない場合もあるので、事前にしっかり確認するようにしましょう。

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